「年収1000万だと、婚約指輪はいくらくらいが相場ですか?」

こういう検索をされている方、まずそのお気持ちがすっごく素敵です。

婚約指輪は、女性にとって憧れのもの。「いらないよ〜」と表向き言っている女性でも、実際に試着されると必ずテンションが上がります。最近は婚約指輪を贈らないカップルも増えている中で、きちんと用意しようとされているその気持ち、コーディネーターとして本当に嬉しいし、素晴らしいと思っています。

ただ、この記事を書くにあたって、最初に正直にお伝えしないといけないことがあります。


正直に言うと、現場で年収を聞くことはありません

わたしは現役のジュエリーコーディネーターとして、日々お客様の婚約指輪選びをお手伝いしています。

その立場で正直に申し上げると、接客のとき、お客様に年収を伺うことはありません。

一度もない、と言ってもいいくらいです。

だから、「年収1000万の方の婚約指輪の平均額」という数字を、わたしは持っていません。おそらく、どのショップのスタッフに聞いても同じ答えが返ってくると思います。

「年収1000万の相場」という数字は、実はどこにもない

インターネットで「年収1000万 婚約指輪 相場」と検索すると、「年収1000万なら◯◯万円が目安」と書いてあるページがたくさん出てきます。

でも、少し考えてみてください。

その数字は、どうやって調べたものでしょうか。

ショップは年収を聞きません。アンケート調査でも、婚約指輪の購入額と年収をひもづけて公表しているデータは、ほとんど見かけません。つまり、多くの記事で書かれている「年収別の相場」は、購入額の全体平均から逆算した推測であることが多いのです。

推測がすべて悪いわけではありません。ただ、それを「相場」と言い切ってしまうと、読んだ方が「自分はこの金額を用意しなきゃいけないんだ」と思い込んでしまいます。そこがいちばん怖いところだと思っています。

では、この記事では何をお伝えできるのか

年収別の相場はお伝えできません。

その代わりに、現場で実際に起きていることなら、たくさんお伝えできます。

  • お客様が実際に口にされる予算の金額
  • その言い方から、こちらが何を感じているか
  • 0.3カラットと0.5カラットを並べて見たとき、お客様がどう反応して、最終的にどちらを選ばれるか
  • 予算に余裕がありそうな方が、実は何を気にして来店されているか

推測の数字より、こちらのほうがずっと役に立つはずです。順番にお話ししていきます。


それでも、予算の言い方で見えてくることはあります

年収は聞きませんが、ご予算は伺います。

「ご予算はどのくらいでお考えですか?」というのは、接客のかなり早い段階でお聞きする質問です。ここでの答え方に、実はいろいろなものが表れます。

予算を持っている方は、すぐに答えられる

まず、はっきりしているのは、ご自分の中で予算を決めてきている方は、聞かれた瞬間に答えられるということです。

「40万円くらいで考えています」 「50万は超えないようにしたいです」

こういう方は、来店前にご自分で調べて、金額の目安を持って来られています。逆に、まだ決めていない方は「うーん、どのくらいが普通なんでしょうか」と、こちらに聞き返されます。

どちらが良い悪いということはまったくありません。ただ、前者の方のほうが、その後の指輪選びはスムーズに進むことが多いです。予算という軸が決まっていると、そこから外れるものを見なくて済むぶん、迷いが減るからです。

いちばん多く聞く金額は「30〜40万円」

では、実際にどのくらいの金額をおっしゃる方が多いのか。

ヒアリングの場面でいちばんよく聞くのは、30万円台から40万円台です。この価格帯を口にされる方が、体感としてはもっとも多いです。

これは、後ほど触れる婚約指輪の一般的な相場とも、きれいに重なります。

「50〜60万くらいで」と言われたとき、こちらが感じていること

そのなかで、ときどきいらっしゃるのが、

「予算は50〜60万くらいで考えています」

とおっしゃる方です。

こういう金額をさらっと口にされると、コーディネーターとしては**「余裕がある方なのかな」と感じます。**

年収を聞いているわけではありません。ただ、婚約指輪に50万、60万という金額を「上限」ではなく「目安」として言える方は、それだけの余裕がある生活をされているのだろうな、という感覚です。

つまり、年収は「予算から逆算して察している」だけ

まとめると、現場のプロがやっていることは、こういうことです。

年収を聞いて予算を決めているのではなく、予算を聞いて年収を察している。

順番が、世間で思われているのと逆なんです。

なので、「年収1000万だから、婚約指輪はこの金額であるべき」という発想は、少なくとも接客の現場には存在しません。あるのは、そのお客様が「いくらまでなら気持ちよく出せるか」という一点だけです。

もしあなたがいま「年収1000万だから、いくら出すのが正解なんだろう」と考えているのなら、その問いは、いったん置いてしまって大丈夫です。


婚約指輪の相場は40万円前後です

年収別の相場はお伝えできませんが、婚約指輪全体の相場であれば、はっきりお伝えできます。

婚約指輪の相場は、40万円前後です。

これは各種の調査でも、わたしの現場の実感でも、大きくずれません。先ほどお話しした「ヒアリングでいちばんよく聞く30〜40万円台」とも、ぴったり重なります。

年収1000万でも、この数字から極端に離れる方は多くありません

ここが、この記事でいちばんお伝えしたいところかもしれません。

年収が高い方だからといって、100万、200万の婚約指輪を選ばれるかというと、現場の実感としてはそんなことはありません。

もちろん、そういう方もいらっしゃいます。でも「年収1000万以上の方はみんな高額な指輪を買う」という光景は、少なくともわたしは見ていません。

むしろ、収入に余裕がある方ほど、

  • 「見栄で買うものじゃないと思っているので」
  • 「彼女がつけやすいものがいいです」
  • 「大きすぎると逆に浮くんじゃないかな」

といった、現実的で落ち着いた選び方をされる印象があります。

予算は「上限」ではなく「気持ちよく出せる額」で

婚約指輪の予算を考えるとき、「年収の何割まで出せるか」という計算をされる方がいます。

でも、その計算はあまり意味がないと思っています。

大事なのは、出したあとに後悔しない金額かどうかです。

結婚には、婚約指輪のあとにも結婚指輪、結婚式、新生活の準備と、お金のかかる場面が続きます。婚約指輪でぎりぎりまで使ってしまうと、そのあとの選択肢が狭くなります。

(このあたりの全体像は結婚にかかるお金、総額はいくら?にまとめています)

「これくらいなら、気持ちよく出せるな」

その金額が、あなたにとっての正解です。それが30万でも、40万でも、60万でも、まったく問題ありません。


0.3カラットと0.5カラット、並べて見ると何が起きるか

予算の次に気になるのが、ダイヤの大きさだと思います。

ここは、文字で読むより実物を見るのがいちばんなのですが、現場でいつも起きていることをお伝えします。

まず、ほぼ全員が「おおお〜」となります

接客のとき、わたしはよく0.3カラットを見ていただいてから、0.5カラットをお見せします。

すると、ほとんどの方が「おおお〜」とリアクションされます。

これは本当に毎回です。0.5カラットには、それだけの迫力があります。

数字で言うと0.2カラットの差ですが、見た目の印象は、数字以上に変わります。指に乗せたときの存在感が、はっきり違うんです。

でも、そこで「じゃあ0.5で」とはならない

面白いのはここからです。

大きさを見比べていただくとき、わたしは必ず価格も一緒にお伝えします。 大きさだけ見て決めてしまうと、あとで金額を知って戸惑われることになるからです。

そして、両方を知ったうえで、お客様は考え始められます。

0.5カラットを選ばれる方

予算に余裕がある方は、0.5カラットを選ばれます。

「せっかくなら」「一生ものだから」という理由が多いです。あの「おおお〜」という感動が、そのまま決め手になるパターンですね。

そしてもうひとつ、**「余裕があるからこそ、他の人が選べない大きさのものを贈りたい」**という方も、一定数いらっしゃいます。

これは見栄というより、「自分にできることをしてあげたい」という気持ちに近いと思います。予算の制約が薄い方だからこそ選べる大きさがあって、それを彼女に贈りたい。そういう考え方です。

0.3カラットを選ばれる方(こちらのほうが多いです)

一方で、0.3カラットを選ばれる方のほうが、実際には多いです。

理由は、大きく3つあります。

① 日常使いしやすいから

「毎日つけたいので、大きすぎないほうがいい」という方は、かなりいらっしゃいます。0.5カラットは存在感がある分、普段づかいには少し大きく感じる方もいます。

② 彼女に似合うのはこちらだと思うから

「うちの彼女は控えめな感じなので、これくらいがちょうどいいと思います」

こういう選び方をされる男性は多いです。そしてこれは、とても良い選び方だと思っています。

③ 正直、金額もあると思います

これは正直にお伝えしますが、金額の要素も間違いなくあります。

0.3カラットと0.5カラットでは、価格が大きく変わります。両方を見て、価格も聞いたうえで「じゃあ0.3で」と決められる方は、決して妥協しているわけではありません。予算と満足のバランスを、ご自分で判断されているということです。

どちらを選んでも、間違いではありません

0.5カラットの迫力も本物ですし、0.3カラットの「つけやすさ」も本物です。

年収1000万の方だから0.5カラット以上にすべき、ということはまったくありません。 実際、余裕がありそうな方でも0.3カラットを選ばれることは、普通にあります。

判断の基準は、年収ではなく、この3つです。

  • お相手が毎日つけたいタイプかどうか(毎日つけたい方には、0.3カラットのほうが扱いやすいです)
  • お相手の雰囲気に、どちらが似合うか
  • その金額を、気持ちよく出せるか

(実際にどのくらいの大きさに見えるかは婚約指輪のダイヤの大きさ、平均は?にまとめています。ダイヤの品質そのものについてはダイヤの4Cとは?もあわせてどうぞ)

「そんなにつける機会もないのに」と考えている方へ

ここで、少しだけ違う角度の話をさせてください。

婚約指輪の予算を考えるとき、「そんなに頻繁につけるものでもないのに、この金額をかける意味はあるのかな」と思われる方がいます。

正直に言うと、そう考え始めた方は、婚約指輪を贈るかどうか自体を迷い始めることが多いです。 「それなら、いらないんじゃないか」というところに行き着いてしまうんですね。

一方で、実際にショップに来られる方は、あまりそういう考え方をされていません。

  • きちんとプロポーズをしたいと思っている方
  • 彼女から**「箱をパカッと開けるプロポーズをしてほしい」**と言われている方
  • ケジメとして贈るものだと思っている男性

こういう方々が、サプライズで、あるいはお相手と一緒に、選びに来られます。

そしてこの方たちは、つける回数をほとんど気にされません。

婚約指輪は、日常的に使う道具ではなく、そのとき渡すためのものだからです。年に何回つけるか、で価値が決まるものではない、という感覚を、みなさん自然に持たれています。

もしあなたが「回数を考えると割に合わないかも」と迷っているなら、それは金額の問題ではなく、そもそも婚約指輪を贈りたいかどうかという問題かもしれません。そこが決まっていれば、金額の悩みはずっと軽くなります。

(婚約指輪を贈らないという選択についてはプロポーズに指輪なしはあり?で正直に書いています)


「給料3ヶ月分」はもう古い

ここで、一度この言葉にも触れておきます。

「婚約指輪は給料3ヶ月分」という言葉は有名ですが、これはもともとジュエリーブランドが広めたキャッチコピーです。今の時代、この基準で選ぶカップルはほとんどいません。

(この言葉の中身は婚約指輪の相場は年収の3ヶ月分?で詳しく書いています)

年収1000万の方がこの言葉に当てはめると、月収ベースでもかなりの金額になります。でも、先ほどお伝えしたとおり、現場で実際に選ばれている金額はそこまで高くありません。

この言葉は、もう気にしなくて大丈夫です。


ブランドはどう選ぶ?

予算と大きさの次は、ブランドです。

現場の実感として、ブランド選びは女性が「このブランドがいい」と決めていて、男性がそこで購入するパターンが多いです。男性が自ら調べて来店されるケースは、実はそれほど多くありません。

サプライズプロポーズの場合は、歴史があって品質への信頼があるブランドを選んでおくと安心です。ダイヤの質がしっかり保証されているブランドであれば、「ちゃんと選んでくれた」という気持ちが伝わります。

(ブランドの絞り込み方は婚約指輪のブランドの選び方、サプライズの進め方は婚約指輪のサプライズ、失敗しないコツにまとめました)


「みんなが持っているブランドは嫌なんです」と言われることが増えました

ここからは、年収に余裕がある方にこそ読んでいただきたい話です。

接客をしていると、こんなことをおっしゃるお客様が、けっこういらっしゃいます。

「カルティエとかティファニーとか、みんながすぐ思いつくブランド、みんながもう持っているブランドは嫌だから来ました」

これは、わたしが実際に何度も言われた言葉です。

有名ブランドが悪いわけでは、まったくありません

誤解のないようにお伝えしますが、カルティエもティファニーも、素晴らしいブランドです。

歴史があり、品質が保証されていて、箱を開けたときの感動も別格です。「あのブランドの指輪をもらった」という喜びは、本物です。実際、多くの方が選ばれていますし、選んで後悔される方はほとんどいません。

わたし自身、お客様が有名ブランドを希望されたら、迷わずおすすめします。

ただ、「みんなが選ぶ」ということは、そういうことでもある

一方で、みんなが良いと知っているブランドは、みんなが選びます。

そして、ここが少し意外なところなのですが——

年収に余裕がある方ほど、周りの方も同じようなブランドを選んでいる可能性が高くなります。

これは当たり前のことなのですが、年収が高い方のご友人は、やはり年収が高い方が多いです。

同じくらいの収入の友人、同じ職場の同僚、同じような環境で育った方。そういう方々は、婚約指輪に出せる金額も近くなります。そして出せる金額が近ければ、候補に挙がるブランドも自然と重なります。

だから、婚約指輪の話題になったときに、同じブランドの名前が並ぶことがあるんです。

「◯◯ちゃんも同じだった」

この一言が、少しだけ引っかかる。そういう方が、一定数いらっしゃるということです。

「唯一無二がいい」という価値観

そういう方に共通しているのが、**「自分たちだけのものがほしい」**という気持ちです。

これは見栄でも、こだわりが強すぎるわけでもありません。

一生に一度のものだから、他の誰かと同じではなく、自分たちのものにしたい。とても自然な感覚だと思います。


かぶりたくない方へ:手作りという選択肢

「有名ブランドとはかぶりたくない」

そう考えたとき、選択肢はいくつかあります。国内の小さなブランド、オーダーメイド、そして——自分たちで作る、という道です。

年収と、手作りを選ぶかどうかは、関係ありません

ここは、はっきりお伝えしたいところです。

「手作りの指輪=節約したい人が選ぶもの」と思われている方がいますが、現場を見ている感覚としては、まったくそんなことはありません。

お金ではなく気持ちを大事にするカップルは、年収に関係なくいらっしゃいます。 2人で選んだ時間そのものを大切にされる方です。

そういう方にとっては、「どのブランドの指輪か」より、「どうやって手に入れたか」のほうが、ずっと価値がある。だから、収入に余裕があっても手作りを選ばれます。

そしてもうひとつ、「かぶらない」という理由があります。自分たちで作った指輪は、世界にひとつです。誰かと同じになりようがありません。先ほどの「みんなが持っているブランドは嫌」という気持ちに対する、いちばんはっきりした答えになります。

婚約指輪も、手作りできます

「手作りできるのは結婚指輪だけでは?」と思われるかもしれませんが、ダイヤをあしらった婚約指輪も手作りできる工房があります。

わたしが見てきたなかで、婚約指輪の手作りコースをきちんと用意しているのが、鎌倉彫金工房です。

公式サイトに載っている内容を整理すると、こうなっています。

内容
料金 98,000円〜(1本あたり・石代と加工費は別)
制作事例 138,700円〜278,600円
ダイヤ 0.03 / 0.1 / 0.2 / 0.3カラットの4種類 × 3グレード
素材 プラチナ(Pt900)、K18(イエロー・ピンク・ホワイト)
制作時間 約3時間
石留め 制作後、4〜5週間お預かりして職人が仕上げ
保証 永久保証(仕上げ直し・サイズ調整・変形直しなど)
刻印 内側に20字程度まで無料
店舗 鎌倉(本店)・横浜元町・東京蔵前・大阪中崎町

製法は**鍛造(たんぞう)**といって、金属を熱して叩いて成形する、強度に優れたつくり方です。料金が固定価格制なので、あとから見積もりが膨らむ心配が少ないのも、安心できるところだと思います。

(手作り指輪そのものの選び方は手作り結婚指輪で後悔しないために、料金の考え方は手作り結婚指輪の値段は?にまとめています)

正直に言うと、向いていない方もいます

いいことばかり書いても仕方がないので、向いていない場合もお伝えします。

① 0.5カラット以上の大きなダイヤを主役にしたい方

先ほどの表のとおり、選べるダイヤは0.3カラットまでです。

「あの0.5カラットの迫力が忘れられない」「大きさで感動させたい」という方には、手作りは向きません。その場合は、素直にブランドや専門店で選ばれたほうが満足度が高いと思います。

② その場で持ち帰りたい方

指輪そのものは約3時間で完成しますが、ダイヤを留める作業は職人が行うため、4〜5週間のお預かりになります。プロポーズの日が近い方は、スケジュールに注意が必要です。

③ サプライズプロポーズをしたい方

2人で作るコースなので、当然ですが内緒では作れません。 サプライズを考えている方には使えない選択肢です。

(※ちなみに、この工房には「ダイヤの裸石だけ先に購入してプロポーズし、成功したあとに2人で指輪を作る」というコースもあります。サプライズと手作りを両立したい方は、そういう方法もあります)

逆に、向いている方

  • 有名ブランドとかぶりたくない方
  • 2人で過ごす時間そのものを、思い出にしたい方
  • 0.3カラット以下で十分だと思っている方
  • 式まで時間に余裕がある方

この4つが当てはまるなら、一度見に行ってみる価値はあると思います。

工房は鎌倉・横浜元町・東京蔵前・大阪中崎町の4か所で、予約はオンラインから24時間できます。


デザインは「お相手の雰囲気」で選ぶ

ブランドや作り方が決まったら、次はデザインです。

デザインに「これが正解」はありません。大切なのはお相手の雰囲気と好みです。

  • キラキラしたものが好きな女性 → アームにもダイヤがしっかり入ったデザイン
  • スッキリ・クールな雰囲気の女性 → シンプルなソリテール(1粒ダイヤ)

ショップに来ていただく際、お相手の写真や「こんな雰囲気の人です」と伝えていただけると、コーディネーターが一緒にイメージを絞り込めます。

これは本当に遠慮なくやってください。わたしたちは毎日いろいろな方の指輪選びを見ているので、「こういう雰囲気の方にはこれが似合いやすい」という引き出しがあります。ひとりで悩むより、ずっと早く答えにたどりつけます。


予算に余裕がある方ほど、気をつけてほしいこと

予算に余裕がある方に、わたしがいつもお伝えしたいことがあります。

年収が高いからハイブランドを贈ればいい、ではありません。

大切なのは、

  • 彼女の好みをきちんと把握すること
  • そのうえで、男性から見て「彼女に似合いそう」「これを贈りたい」と思えるデザインを探すこと

この2つです。

予算があることが、逆に迷いを生むこともあります

これは現場でときどき見る光景なのですが、予算に余裕がある方ほど、選択肢が多すぎて迷われることがあります。

30万円という予算があれば、見る指輪はある程度絞られます。でも「上限は特に決めていません」となると、見るものが一気に増えます。そして迷ったまま、有名ブランドの一番人気を選んで終わり、ということが起こります。

それが悪いわけではありません。ただ、せっかく選べる立場にいるのに、もったいないなと思うことはあります。

ハイブランドも選べる立場だからこそ、「本当に彼女が喜ぶものは何か」をしっかり考えることが大事です。

これは、失敗したときのことを考えると分かりやすいと思います。

ブランドが彼女の好みから外れていたら、それはやっぱり悲しいです。 高いものを選んだのに、というのではなく、「わたしのことをちゃんと見てくれていなかったんだな」と伝わってしまうからです。金額が大きいぶん、そのズレも大きく感じられてしまいます。

予算に余裕がある方こそ、先に「彼女に似合うのはどんな指輪か」を決めてから見に行かれると、迷いません。

ブランド名より、中身を見てほしい

選ぶときは、ブランド名より本当に価値があるかどうかに重きを置いてほしいと思っています。

具体的には、ダイヤやリングの品質、そして何十年もつけていたいと思えるデザインか

(品質の見分け方は婚約指輪のダイヤ、品質はどこを見る?、鑑定書の読み方はダイヤモンド鑑定書の見方で解説しています)

婚約指輪は一生ものです。金額ではなく、「彼女のために選んだ」という中身が、いちばんの価値になります。


金額より大事なこと

最後に、これだけはお伝えしたいです。

女性は、指輪そのものだけでなく「どうやって選んでくれたか」の過程をとても大切にしています。

お相手の雰囲気や好みをいっぱい悩んで、「これがいいな」と思って選んでくれた気持ち。それが何より伝わります。金額がいくらかより、そのプロセスを大事にしてください。

年収1000万で40万円の指輪を選んだ方と、年収500万で40万円の指輪を選んだ方。同じ指輪です。そして受け取った女性にとって、大事なのは金額ではなく、その指輪が自分に似合っているかどうか、自分のことを考えて選んでくれたかどうかです。

ここは、年収がいくらであっても変わりません。

ただ、デザインの好みを大きく外さないことは大前提です(笑)。 心配な方はぜひコーディネーターに相談を。お相手の雰囲気をお伝えいただければ、一緒に考えます。


まとめ

  • 現場で年収を聞くことはありません。 「年収1000万の相場」という数字は、実はどこにもない
  • 聞くのは予算だけ。ヒアリングでいちばん多いのは30〜40万円台。「50〜60万」と言われると、余裕がある方かなと感じる
  • 婚約指輪の相場は40万円前後。 年収1000万でも、ここから極端に離れる方は多くない
  • 0.5カラットは並べて見ると「おおお〜」となる迫力がある。でも日常使いのしやすさ・似合うか・金額で、0.3カラットを選ぶ方のほうが多い
  • 一方で「余裕があるからこそ、他の人が選べない大きさを贈りたい」という方も一定数いる
  • 年収が高いからといって、0.5カラット以上にすべきということはない
  • 「そんなにつけないのに」と気になり始めた方は、金額ではなく「贈りたいかどうか」で迷っている。実際に来店される方は、つける回数を気にしていない
  • 「給料3ヶ月分」はもう気にしなくていい
  • ブランドは女性が決めていることが多い。サプライズなら歴史ある信頼できるブランドを
  • 「みんなが持っているブランドは嫌だから来ました」というお客様は、実際にいます。 かぶりたくないなら、手作りという選択肢もある(ただし0.3カラットまで)
  • ハイブランドも選べる立場だからこそ、彼女の好みから外さないことが大事。 金額が大きいぶん、ズレも大きく伝わってしまう
  • ハイブランドかどうかより、品質とずっとつけていたいデザインかで選んでほしい
  • 金額より「どれだけ悩んで選んだか」が伝わる

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